聖書 エレミヤ書11章18~23節
    フィリピの信徒への手紙4章4~7節
説教題 「訴えを聞かれる神」
「万軍の主よ 人のはらわたと心を究め 正義をもって裁かれる主よ。わたしに見させてください あなたが彼らに復讐されるのを。わたしは訴えをあなたに打ち明け お任せします。」(20)
 預言したため命を狙われたエレミヤは、いつ襲われるか分かりませんので、怯えていたかもしれません。このときエレミヤは、「万軍の主よ」と、神に向かって呼びかけて祈りました。エレミヤは神が「人のはらわたと心を究め、正義をもって裁かれるお方」だと信じています。神があらゆる人の心の奥底までご存じで、不義を憎まれ、正義を愛されると信じています。その神に、「自分の訴えを打ち明けます」と申します。
 エレミヤがそのように申しますのは、神に召されたときに、「私があなたと共にいて、必ず救い出す」(1:8)と約束されたからだと思います。ですからエレミヤは、自分の訴えが必ず聞かれていると信頼を寄せて、自分の心を開いて神に祈り、「神にお任せします」と申します。
 神に祈って打ち明け、お任せする。それだけで、心に重くのしかかっていたものが取り除けられます。苦しみのさなかにあっても、望みを見出せます。これを「救い」と言うのではないでしょうか。