聖書 イザヤ書25章6~9節
    ヨハネによる福音書20章24~29節
説教題 「わたしの主、わたしの神」
「それから、トマスに言われた。『あなたの指をここに当てて、わたしの手を見なさい。また、あなたの手を伸ばし、わたしのわき腹に入れなさい。信じない者ではなく、信じる者になりなさい。』」(27)
  主イエスはトマスが復活の証拠を欲しがっていて、自分で確かめるまでは信じない、と言ったことをご存じでした。キリストは語ったことを聞いておられますし、心に思っていることまでお見通しです。トマスがご自分に従ってこられるようにと考えて、そのために来られましたし、トマスの望みどおりにさせようとしておられます。
  これには少しびっくりさせられます。主イエスはトマスの目の前に立たれるだけで十分だったのではないかと思うのです。いや、それで信じられないようでは困るのですが、主イエスはトマスの好きにさせようとしておられます。「信じない者ではなく、信じる者に」させたいのです。傷跡に触れることぐらい、別に何ということはありません。キリストは、信じる者になりなさい、と迫ってきます。
  このときトマスは、「私の主、私の神よ」(28)と答えて信仰を表しました。自分をキリストに従わせるわけです。自分が主ではなくてキリストが主なんです。