聖書 詩編70編1~6節
    ヘブライ人への手紙10章32~39節
説教題 「速やかな助け」
「神よ、わたしは貧しく、身を屈めています。速やかにわたしを訪れてください。あなたはわたしの助け、わたしの逃れ場。主よ、遅れないでください。」(6)
  自分は貧しく、身を屈めている。「貧しい」というのは、乏しくて何も持たないということです。転じて、主の助けを必要とする敬虔な者、という意味で使われます。つまり、自分は神だけを頼りにします、と申し上げて、神だけに助けを求めています。神頼み、なのです。
  ですから、「速やかにわたしを訪れてください」とも申します。神ご自身が急いで来てください。「あなたはわたしの助け」だから、と申します。祈りが叶えられるのを願っていますけれども、また、そのことによって苦しみが取り去られてほしいと願っていますけれども、「わたしの助けはあなた」、すなわち神にあるんです。神が共にいてくださることが、何よりも自分の助けになります。
  神が遠くにおられるように感じるのは、信仰者にとって最も耐えられないことかもしれません。貧しい者といえども盤石ではありませんから、神がそばで支えてくださらなくては倒れてしまいます。神が近くにいてくださると信じていますが、その確信はイエス・キリストによって与えられます。「速やかに」です。