聖書 詩編143編1~12節
    ヤコブの手紙5章13~16節
説教題 「罪人の祈り」
「あなたの慈しみのゆえに、敵を絶やしてください。わたしの魂を苦しめる者を ことごとく滅ぼしてください。わたしはあなたの僕なのですから。」(12)
  詩人は敵に対する無力さ、弱さを悟っています。では、どなたに助けを求めるか。裏を返しますと、どなたなら助け出すことがおできになるか。この見極めはとても大事ではないでしょうか。
  詩人は、「あなたはわたしの神」(10)と申します。私をお造りになり、私をお選びになり、私をご自分の民に加えてくださって支配しておられるのは、神であるあなたなのです、と申します。ですから、神に助けを求めますし、神との結びつきがありますので、神が祈りを聞いてくださると信じて祈ります。私たちの神は、生ける神です。私たちに呼びかけてこられ、私たちの祈りに答えてくださる神です。
  では、自分は何者かと言いますと「あなたの僕」と申します。こういう願いをするのは、あなたの僕だからです、と言っているわけです。自分は神の僕だと信じて神と向き合っています。遜って罪を告白して(2)、罪人として御前に立っていますが、罪人でさえ僕というだけで祈れます。僕だから神と向き合って願いを申し上げることができるのです。