聖書 詩編103編1~5節
    マタイによる福音書18章21~35節
説教題 「主に赦されて」
「イエスは言われた。『あなたに言っておく。七回どころか七の七十倍までも赦しなさい。』」(22)
  主イエスは「七の七十倍」と言われます。「七」が完全数だとしますと、その「七十倍」というのは無限大と言って良いと思います。つまり主イエスがペトロにお答えになったのは、罪を犯した人に対して、どんな罪でも何度も、限りなく赦しなさい、という意味です。赦しに終わりがあってはなりません。相手の罪を審いてはいけないのです。
  なぜなら私たち自身、主イエスから罪に定められずに済んだからです。「七の七十倍までも赦しなさい」と言われる主イエスご自身が、私たちが犯した罪、またこれからも犯すであろう罪を背負って十字架で血を流されました。主イエスの死によって、私たちは「七の七十倍」の赦しをいただきました。どんな罪も赦されました。
  罪がないのに血を流された主イエスを知ることによって、主イエスだけが「七の七十倍」の赦しをお与えになれることが分かります。主イエスによらなければ赦されることがない自分の罪の重さにも初めて気づかされます。その罪を主イエスに赦されたのですから、人が犯した罪を私たちも「七の七十倍」赦すべきなのです。