聖書 詩編32編1~5節
ヨハネの手紙一 1章5~10節
説教題 「赦された幸い」
「わたしは罪をあなたに示し 咎を隠しませんでした。わたしは言いました 『主にわたしの背きを告白しよう』と。そのとき、あなたはわたしの罪と過ちを 赦してくださいました。」(5)
詩人は神に「黙し続けて」(3)、自分の罪を隠してきました。黙っていれば神に分からないと思っていたようですが、体全体が「朽ち果ててしまいました」(3)。
そこで詩人はそれまでの生き方を改めて、「咎を隠しませんでした」と言うようになります。そして心に思うのです。「主に私の背きを告白しよう」。そのとき、神は「赦してくださいました」。罪を告白しようと心に決めて、口を開くか開かないかのうちに罪を赦された。神は人の心をご覧になっておられますので、詩人が告白しようとした「そのとき」、罪をお赦しになられたのであります。神は罪を告白するのを、今か今かと待っておられたんです。それで詩人が口を開こうとした「そのとき」、待ってましたとばかりに神のほうが間髪をいれずにお赦しになりました。
神に罪をお詫びしたら、それまでの罪を怒られるんじゃないかと気が重くなります。けれども、神は私たちが自分の罪を言い表すのを待っておられますので、神が与えてくださるのは罰ではなく赦しです。