聖書 エレミヤ書31章2~6節
    ヨハネによる福音書13章1~11節
説教題 「人の足を洗うキリスト」
「イエスは答えて、『わたしのしていることは、今あなたには分かるまいが、後で、分かるようになる』と言われた。」(7)
  主イエスは弟子たちとの食事の席でお立ちになり、弟子たちの前で屈んで、姿勢を低くなさって彼らの足を洗っていかれました。これは当時では奴隷の仕事でした。ほかの人がしないことを主イエスはなさいました。愛する人たちのために低くなるという姿勢を表されるためでした。
  主イエスが弟子たちの足を洗われたのは、まさにこれからご自分がお受けになる十字架の死を象徴する出来事です。神の子であられる主イエスが謙虚になられ、厭うべき死を受け入れられた。足を洗うことよりも、もっと驚くことを主イエスはなさいました。なぜか。私たちを「この上なく愛し抜かれた」(1)からです。
  しかし初めは分からないのです。そこで主イエスはお答えになりました。「わたしのしていることは、後で、分かるようになる」。十字架の意味が解き明かされることを主イエスは約束なさいました。「後」というのは聖霊が降った時でした。つまり聖霊の導きによって、主イエスがどれほど私たちを愛してくださったかが分かるのです。