聖書 詩編121編1~8節
ガラテヤの信徒への手紙4章1~7節
説教題 「神のもとから来た助け」
「私の助けは来る 天地を造られた主のもとから。」(2)
巡礼の旅に出かける詩人は不安に襲われました。そのとき、「私の助けは来る、天地を造られた主のもとから」と申します。助けがある、と心の中で思いながら、助けてください、と思わず叫んでしまうときもあるんです。これは人として素直な気持ちではないでしょうか。
助けは神だけだ、と言うのです。「天地を造られた主」は、私たちにはただおひとり、父なる神だけであります。ほかの助けはいらない、とまでは申しませんが、私たちにとって本当に助けになるのは、天にいましたもう神だけであります。つまり、「私の助けは神から来る」。これは信仰の言葉なんです。不安や孤独と戦いながら、神への信頼を言葉にしています。
こうして旅人は、神への信頼を言葉にして、旅に出かけて行きます。私たちの人生の旅と重なり合います。先を考えて不安に襲われるときもあります。けれども、神の助けがある。これが聖書の告げる約束です。「私たちの助けは神から来るのです」。「時が満ちると、神は、その御子を女から、しかも律法の下に生まれた者としてお遣わしになりました」(ガラ4:4)。神のもとから来られたキリストが私たちの助けとなられました。