聖書 詩編36編8~10節
    ルカによる福音書13章31~35節
説教題 「十字架に進むイエス」
「わたしは今日も明日も、その次の日も自分の道を進まねばならない。預言者がエルサレム以外の所で死ぬことは、ありえないからだ。」(33)
  ファリサイ派からヘロデが殺そうとしていると聞かされた主イエスはヘロデに、短い期間で全てを終える(32)、と伝えるようにと彼らに言われました。間もなくご自分の使命が完了する、と言われたわけです。十字架の死を言われたのでした。十字架の死によって主イエスが為すべきことは完成されます。
  そのため主イエスは「自分の道を進まねばならない」と言われました。主イエスはエルサレム、すなわち十字架に「進まねば」なりません。これは主イエスの義務というよりも、主イエスにとって必然的なもの、なるべくしてなる、そういう意味に捉えるべきでしょう。主イエスの使命だからです。主イエスの使命は父なる神のご意志そのものです。神が主イエスの十字架の死を計画しておられたのです。主イエスの死は神にとって必然的なものだったわけです。主イエスは十字架をご自分の使命として受け入れておられ、これを完了すべく進んで行かれました。ご自分を「預言者」と言われる主イエスは、「エルサレム以外の所で死ぬことは、ありえない」のでした。