聖書 詩編30編2~6節
    ヨハネによる福音書21章15~19節
説教題 「主に愛されて」
「『主よ、あなたは何もかもご存じです。わたしがあなたを愛していることを、あなたはよく知っておられます。』イエスは言われた。『わたしの羊を飼いなさい。』」(17)
  主イエスはペトロに三度「私を愛しているか」とお尋ねになりました。ご自分を愛することを徹底して求められました。「私を愛し抜くか」と問われたわけです。
  ところがほかのものに心を奪われてしまう恐れがあります。だからペトロは「悲しくなった」(17)のです。主イエスを三度も知らないと言ってしまった自分の過去を思い出してしまったのです。それでペトロは答えるときに「あなたは何もかもご存じです」と付け加えました。移ろいやすい愛しか持たない自分であるのも主イエスはご存じです。自分を過信せず、主イエスだけを信頼する人の言葉です。主イエスだけを愛したいと願う真剣さの表れです。
  そこで主イエスも「私の羊を飼いなさい」と繰り返されます。ご自分との関係を壊したペトロを赦して、かつての傷を癒します。ご自分との関係に気づかせて、その関係の中で生かされているという思いを強めようとしておられます。ですからご自分に従い通せるよう、愛し抜くための助けも与えてくださいます。