聖書 イザヤ書53章11~12節
    ルカによる福音書22章54~62節
説教題 「主イエスのまなざし」
「主は振り向いてペトロを見つめられた。ペトロは、『今日、鶏が鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言うだろう』と言われた主の言葉を思い出した。」(61)
  主イエスを否んだペトロが信仰の崖っぷちに立たされています。主イエスは弟子としてペトロをお召しになりました。慈しんで、いつも心にかけておられます。ペトロを捕らえて放しません。ですから最後の晩餐の席でペトロのために、信仰が無くならないよう祈っておられました(32)。「ペトロを見つめられた」主イエスの眼差しには、信仰が無くならないように、という祈りが込められています。罪を犯した人への憐れみと執り成しの願いが込められているのです。
  この主イエスの眼差しによって、ペトロは「主イエスの言葉を思い出しました」。自分を守ることに必死になって、主イエスとの関係を否定してしまった自分の罪に気づかされました。それだけでなく、信仰が無くならないように、と祈っておられたのも思い出します。
  ペトロが主イエスを否んでも、主イエスはペトロを否もうとなさらない。主イエスはご自分との関係を否定し、ご自分に従おうとしない多くの人たちの罪の赦しのために十字架で死なれました。罪を犯した人が立ち直るきっかけを与えてくださいました。